時間を30分もオーバーしてしまい、慌てて斎館にバスに乗って移動
地元の運転手さんなので、一般車両通行止めの通路をどこまでも車で行き、一体大丈夫なのか?ってほど近くに停めて降車。
こんなところに駐車場あったなの~と感心しつつ、斎館に歩いていきました。
昼食前に料理長さんのお話を聞くという予定で、11時30分からの予定が12時になってしまいました。このあとに別の約束が入っていた料理長さんでしたが、我々の為に時間をおして待っていてくださいました。
遅くなってすみません
全員そろったところで、待ってましたとばかりに、早速講和にはいります。
昨年ヨーロッパに精進料理を作りに行ってきた、伊藤新吉料理長。
当初6月の予定だったのが、震災の影響で10月に変更になり、山菜が持ち込めなくなってしまったそうな。材料がないと精進料理ができないけど、そんなこと言ってられない状況だったので、知恵をしぼって材料準備を地元で行ったそうです。
幸いフランスだったので、キノコは沢山あるから、それを使ってがんもどきを作ったり、水が硬水なので、ゴマ豆腐がかたまりにくく(硬水で固まらないなんて初めて知ったよ)、コーンスターチで代用したり、浅漬けも現地の野菜で合うものを探したりと、今までの考えが吹っ飛んでしまったが、ここ(庄内)でなければ作れないということはない!と分かったそうです。
そして、今まで計量なんてしたことないのに、フランスに行くとき初めて計量したそうです。それまでは、専用のどんぶりで量っていたそうです
「こんなあんばい」を数値化するのは実に大変めんどくさかったそうです。
そして、それを機にNHKなどで料理教室も引き受けたりして、ゴマ豆腐のレシピも公開するようにしたそうです。
何故かというと、教えても感覚というのは伝わらないので、みな同じように出来ない事。そして今まで秘密だった分量を公開して文化がすたれないようにしたほうが、はるかにメリットがあるという事をフランスにいって学んだのだそうです。
この経験をふまえて、新しい精進料理「涼風膳」というのを作ったそうです。
素晴らしい・・・いくつになっても、経験というのは既成概念を吹き飛ばせるのですね
「ではそのゴマ豆腐の分量教えてください!」とまたもやレディース。でも今回は「よくぞ聞いた!」と心の中で拍手喝采ww
斎館のゴマ豆腐の分量は・・・
水・・・3L、 すりごま・・・700g、 片栗粉・・・375g、 酒・・・1合 これで42個分だそうです。
火の加減、ねり方・タイミングなどみんな違うので同じには作れないそうです。
そうなんだ~フムフムと感心している間に時間になってしまい、お話は終了。
待ちに待ったお昼ご飯~精進料理~
このお料理に至るまで、羽黒山の歴史、大笈酒と勉強してきていただくので、感慨深くお料理をいただきました!
ただ食べるのではなく、そこに至るまでのさまざまなストーリーが美味しさをより一層引き立てます!
山の命をいただく精進料理。これからも大事にしていきたいものです!